家族



    


「家族」

oil on canvas ,130.3cm x 162cm

painted by いしかわかずはる ,respect to EGON SCHIELE






・ ・ ・ ・ ・ ・ e x p l a n a t i o o o n  o f 「 家 族 」 ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ 



 

 

 

 何年も絵を描き続けるうちに「絵って不思議だなぁ~」と感じるようになり、

 98年頃から、絵画そのものの構成要素について実験・再確認するシリーズが始まりました。

 『家族』は、その延長線上に生まれた作品です。

 

 平滑に塗られた白色の下地に、黒の線だけで描かれた3人の人物像=『家族』。

 この絵は、1918年に描かれたエゴン・シーレの作品をカバーしたものです。

 シーレの絵には独特の緊張感があります。複雑だけれどきっとリアルな感情がこもっているのだと思います。

 絵画は往々にして作者の感情を現してしまうものです。

 しかし、ここから色や筆触感を取り除くとどうなるのか?

 「ただ絵画が絵画であるのみの絵画」がそこには生まれるのかもしれない。

 そして、残された「線」はどんな感覚を与えてくれるのだろう?

 

 制作に取りくみながら、いろいろな気持ちがざわめくのを感じていました。

 「家族」への思慕や憧憬、人間に対する願いや、すべてを見なくてはならないであろうことへの不安....

 けれど、心をしずめ、最初の意図に忠実に描きすすめました。



 結果的に、作品の題名と絵自体との距離をどれくらい引き離せたのか、近付けてしまったのか、

 描いた本人には客観視することはできませんが、

 ぼくの中で判然としない「家族」というテーマを、目に見える形としてとらえる

 機会となったように思います。

 絵画はそれ一つで、一つの言葉なのかもしれないので、これでいいのかな....?

 

  








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